高度成長期、目覚ましい建設ラッシュが見られました。日本各地、いたるところで絽地の造成が見られ、ニュータウンなどが作り上げられたのです。そこには西欧式のマンションや団地がたくさん建てられて、まさに不動産バブルの様な時代でもありました。戦後から高度成長期を迎えるまで、まだまだ多くの人が長屋や貧相なトタン屋根の日本家屋に住んでいたので、西欧式の生活が営める団地などはあこがれの住まいとなって居たのです。
次々にニーズにこたえる形で建設しなければならず、安価な使い勝手の良い建材もたくさん使われました。建築基準法や環境衛生法がきちんと制定されてはおらず、人体に悪影響を及ぼすアスベストを吹き付けた建材などもと要されたのです。しらぬ間にこの軽量で微細なアスベストを吸いこんでしまって居る職人も多く、多くの人が中皮腫や肺がんを発症しました。こうした事を受け、二度とこのような悲劇に見舞われないためにアスベスト調査分析が解体やリフォーム前に行うよう義務化されたのです。
アスベストの調査分析は、かつて調査員が現地に出向き目視検査や濃度検査などを行うのが一般的でした。ところが現代では輸送で簡単に定量や定性調査分析を行ってもらえるように成って居ます。その仕組みは検体を少し袋に入れて郵送すると、Ｘ線や偏光顕微鏡での調査が行われます。調査分析結果は郵送で送ってくれたり、オンラインで確認することが出来るのです。
費用も二万円前後とリーズナブルです。